
[小説紹介]
— ひらのけんと@元トヨタの映画ブロガー (@tanpankenchan) November 6, 2022
「#母性」
女子高生による自殺か事故か
分からない事件の真相をめぐって母と娘の証言を中心に描いた小説です。
母と娘の証言が食い違いすぎていて
怖かったです。
「本当に親子なのか?」
と思いました。
色々ヤバい母親が何人か出てくるのも
読みどころです
映画が楽しみになりました。 pic.twitter.com/bmcSJ37vtH
こんにちは!
小説「母性」を読んで、
「ヤベェ母親だなぁ」
と思ったひらのけんとです。
「もう読んだ!」
「どんな小説なのかネタバレありで
知りたい!」
「読んだ人の感想が読みたい!」
というあなたへ、
高校生の自殺か事故か分からない事件の
真相をめぐって母親と娘の証言を中心に
描いたミステリー小説「母性」を
ネタバレありでご紹介します。
- 簡単なあらすじ紹介
- 主な登場人物をご紹介
- ネタバレ感想
という順番になっております。
それではいきましょう!
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簡単なあらすじ紹介
とある町で17歳の高校生が家の4階から
転落したという事件が起こります。
警察は自殺と事故の可能性があるとして
調べていました。
事故の後に母親は、
「娘を愛して育ててきました」
とコメントしていました。
事故の真相のカギをにぎるのは
母親と娘の証言でした。
しかし、
母「娘を愛している」
娘「どうすれば母に愛されるのか?」
という感じで証言が食い違っていました。
果たして、事件は自殺か事故の
どちらなのでしょうか?
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主な登場人物をご紹介
・ルミ子
自分の母親が大好きすぎる
スーパーマザコン。
娘を愛そうと努力するが、愛せない。
・清佳(さやか)
気の強いルミ子の娘。
母親に愛されるためには
どうすればいいか考えている。
・ルミ子の母
夫(ルミ子の父)をガンで亡くしている。
ルミ子よりも清佳を愛している。
・田所哲史(たどころ さとし)
ルミ子の妻で、絵画教室で出会う。
学生運動をしていたり、職場で上に
逆らってクビになるという
攻撃的な面もある。
・田所の母
自分の家族以外には基本的に厳しいが、
ルミ子にはイジメレベルの
嫌がらせをする。
同じ人間とは思えないような口の悪さ。
・佐々木仁美(ささき ひとみ)
絵画教室の生徒で、ルミ子の知り合い。
田所哲史と仲がいい同級生。
・律子(りつこ)
田所家の次女で、たこ焼き屋を開いている。
彼氏はカネ目当てで付き合っている。
・憲子(のりこ)
田所家の長女。
子どもが奇声を上げたり、
暴れたりするので困っている。
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ネタバレ感想
小説「母性」を読もうと思った理由は
映画の予告を見て、高校生の事件は
事故か自殺なのかというのが
面白そうだと思ったからです。
愛せない母と愛されたい娘
小説「母性」の読みどころとしては
やっぱり母・ルミ子と娘・清佳(さやか)
です。
理由は、
「本当に親子なのか?」
と思うような関係だったからです。
母「娘を抱きしめようと手を伸ばした」
娘「首を強くしめられた」
という感じで回想と手記の内容が
食い違っているのが怖かったです。
大体合うはずですが、ここまで
食い違うのでどっちを信用すれば
いいのか分からなくなりました。
まず母親・ルミ子についての感想ですが、
「スーパーマザコンやん!」
と思いました。
男のマザコンは昔にテレビで見た記憶が
ありましたが、女性のマザコンは
生まれてはじめて知りました。
娘<母(清佳のばあちゃん)
という感じなので、
「本当に母親が好きで
愛されていたんだなぁ」
と思いました。
赤ちゃんをブサイクで赤紫色のかたまりと
表現している描写がありますが、
「ヤベェ母親だなぁ」
と思いました。
理由は赤ちゃんをルミ子のように
表現する人は、なかなかいないと
思ったからです。
手記で書いている感じだと
母親のためにしょうがなく娘を愛して
育てようとしている感じが出ているので、
「独身の方が幸せだったのでは?」
と思いました。
娘の回想では暴力をふるったり、
首をしめるといった虐待(ぎゃくたい)を
しているので、
「本当だったら毒親のヤベェやつやで!」
と思いました。
しかし、娘より大事な母親が
亡くなってからは地獄の始まりで、
そこからはかわいそうだと思いました。
理由はルミ子よりも
ヤバい義理の母(清佳のばあちゃん2)が
出てきたからです。
「しょっぱなからヤベェ母親が
出てきたなぁ」
と思っていると、ルミ子を超えてくる
ばあちゃんが出てきました。
田所家では奴隷(どれい)のような扱いを
受けたり、流産するといった出来事を
経験しているので
「よく生きてられるなぁ」
と思いました。
一方の清佳ですがルミ子ほどでは
ありませんが母親に愛されたい
という感じが出ている人物です。
「愛とかよく分からんが、
あまりいい関係じゃないんだなぁ」
と感じました。
ルミ子が清佳に対する態度の時点で
大体は察する事ができます。
清佳に対してすごいと思ったのは
何でもズバズバ言う所です。
特に田所家のヤバい人たちに、
「頭おかしいんじゃない!?」
と言うシーンは何だかスカッとしました、
理由は田所家の人間には読んでいて
胸クソな気分になるからです。
そこで清佳のあたおか発言は
読んでいて気持ちよかったです。
「いいぞもっとやれ!」
と思いました。
母親に愛されず、父は不倫して、
ばあちゃんは自分を守るために舌を噛んで
自殺という事実を知った清佳は
自殺しよう首をつろうとしますが、
「うーん、これは自殺したくなる」
と思いました。
そもそも母親から「気持ち悪い」とか
暴力を振るわれている時点で
自殺しようとしないのがすごいと
思いました。
ルミ子はずっと”娘”とか”あんた”とか
言っているのを読みながら、
「何で名前で呼ばないんや?」
とずっと疑問に思っていると終盤で
やっと読んだのでキタァー!と
感動しました。
ずっと娘の名前を呼ばない理由ですが
自分をこき使った義理の母が
名付け親だった事が影響しているのだと
考察しました。
事件の真相と教師の正体
小説「母性」でびっくりしたのは
事件の真相です。
理由は最初の新聞記事が「母性」で
描かれている一連の出来事だと
思ったからです。
まったく関係ありませんでした。
事故か自殺か分からない
女子高生の事件という事で、
「ああ、清佳のことなんだろうなぁ」
と思いながら読み進めていましたが、
まったく別の出来事でした。
「愛能(あた)う限り・・・」
と新聞記事にあるので完全にルミ子だと
思っていて、ルミ子が清佳を◯したのだと
考察してました。
清佳が自殺しようとするら辺で、
「あれ、転落じゃないのか?」
と気づきましたが、まさか違う事件だとは
思っていなかったのでびっくりです。
そして転落事故について異様に
気にしている教師の正体は、
まさかの清佳でした。
「事件に関係する新キャラだろうな」
と考察していましたが、
的外れでダメでした。
首つりの後に病院に運ばれて意識を
取り戻したという事で良かったです。
“娘の回想”と表現されていたのは
新聞記事を読んだ大人の清佳が
昔の出来事を思い出していた
という事に最後まで気づかなかったので
すごいストーリー展開でした。
よく考えてみると「りっちゃん」と
呼ぶのは清佳くらいしかいない事に
気づいて、伏線がはられていたのも
すごいです。
最後は不倫した夫も帰ってきて、
イカればあちゃんも認知症で優しくなり、
娘も無事だったという
ハッピーエンドなので
「マジで高台の家の時のように
幸せに暮らしてほしい」
と願いました。
結婚がだるそう
小説「母性」を読んで学んだのは、
「結婚だるそう」
という事です。
理由は、
- 自由がなくなる
- たとえ嫌な感じでも
相手の親と仲良くする - 子どもが生まれたら逃げられない
というのを感じたからです。
ルミ子の手記を読んでいると、
「この人は結婚しないで母親と
暮らしている方が幸せだったのでは?」
と思いました。
夫や娘、義理の母への不満を
かなり書いていますが、
すべて結婚しなければなかった
という事でルミ子は結婚しない方が
よかったと考察しました。
恋愛してない時のルミ子の方が楽しそうで、
幸せそうに感じたので余計に感じました。
清佳も結婚していますが、最後の章を
読む限りでは幸せそうな感じなので
人それぞれだと思いました。
映画がメチャクチャ
楽しみになった
小説「母性」を読んだら映画が
メチャクチャ見たくなりました。
理由はストーリーが面白いのと
母・ルミ子を戸田恵梨香さん、
娘・清佳(さやか)を永野芽郁さん
という好きなキャストが主演だからです。
同じストーリーだと分かっていても、
どのように描写されて、2時間で
どこまでまとめられるのか気になる所です。
当たり前ですが小説を読んだら
予告から得られる情報が多く、
「家が燃えてるシーンかぁ・・・」
と思い出すことができました。
予告の時点でも胸クソ悪い義理の母が
映画でどれくらい活躍するのかも
楽しみです。
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まとめ
高校生の自殺か事故か分からない事件の
真相をめぐって母親と娘の証言を中心に
描いたミステリー小説「母性」を
ネタバレありでご紹介しました。
ご覧いただきましてありがとう
ございました!
追伸
小説「母性」の感想を一言で表すと、
「母親って色々スゲェ」
でした。
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